2021.02.18
住宅ローンや教育資金、そして老後資金などを考えると「この先どうなるのかな?やっていけるのだろうか」という不安を持つ方もいるでしょう。このような長期的な家計を管理する方法として「キャッシュフロー表」を活用してみてはいかがでしょうか。
キャッシュフロー表といわれると、専門的なアプリが必要なのではと思うかもしれませんが、エクセルでも簡単に作れます。
今回はキャッシュフロー表のメリットや作り方をご紹介します。
目次
そもそもキャッシュフロー表というのはどのようなものか、ご存知でしょうか。
あまり聞き馴染みがないかもしれませんが「キャッシュフロー(cash flow)」を直訳すると、「現金流量」となります。現金の流れを意味する言葉で、企業活動などで使われるビジネス用語の1つです。入ってくる現金の流れと、出て行く実際の現金の流れを表にまとめたものが、キャッシュフロー表です。
簡単に言うと「会社がどのようにお資金を得て、どのように使用したかをまとめた表」となります。表を見れば、お金の流れを把握することができるツールとも言えます。
いつ、どのようなタイミングで現金が手元に入ったり出て行ったりするのかを把握することは、家計管理にも役立ちます。
現在だけではなく将来のライフプラン(子供の進学や住宅ローンなど)を考え、どのようなタイミングでお金が必要になるのか、そこに向けていくら貯蓄が必要なのかなど、将来のお金の流れが見通せるようになります。
キャッシュフロー表を専用のアプリで作る方法もありますが、表計算ソフトであるエクセルでも作成できます。エクセルで作ることで自分が使いやすいようにカスタマイズしやすく、細かな修正も行いやすいメリットがあります。
ただし、税制や社会保険制度が変わるたびに自分で計算し反映させる必要があり、全ての金額を自分で調べ入力しなければならないといったデメリットはあります。
ファイナンシャルプランナーが作るようなキャッシュフロー表を作るためには、細かな計算が必要となりますが、まずは自分で大まかなお金の流れを把握することが家計管理の第一歩です。一度エクセルを使い、キャッシュフロー表を作ってみることをおすすめします。
家計用キャッシュフロー表では、家族のライフプランを把握する必要があります。そこで、横軸に年次を、縦軸に家族の氏名とライフプランを記載する項目を設けます。
「ライフプランといっても何のことか分からない」という方がいるかもしれません。大まかな人生設計と考えると分かりやすいでしょう。
たとえば、子どもがいる家庭なら子どもが進学するタイミング、どのような学校に通わせたいと思っているのかを記載します。また住宅の購入、車や家電の買い替えサイクル、夫婦の定年や大規模な旅行計画なども記載します。
次に収入を入力していきます。
家計に実際に入ってくる収入なので、源泉徴収されている所得税や住民税、社会保険料などを除いた手取りを入力します。
忘れがちなのが児童手当などの手当や、学資保険の満期保険金などの給付金です。定まった手当や給付金がある場合には必ず入力しましょう。
また将来の給料や年金、退職金などは未確定ですが、わかる範囲で入力します。
SUM関数を使い、年次収入の合計をまとめましょう。
収入・支出など金額を入力するときには、できるだけ細かく正確な金額を入力するよう心がけましょう。
家計簿をつけている方の中には、かなり細かな項目に分類して支出の管理を行っている方もいるでしょう。
キャッシュフロー表ではそこまで細かに分類する必要はありません。大まかに6項目程度に分類します。
・住居費:住居にかかわる支出で家賃や住宅ローン、固定資産税、火災保険など。
・教育費:子どもの学費・習い事(親の資格取得のための勉強や趣味の習い事も含む)。
・車両費:車の購入や車検、自動車保険、駐車場の賃借料など(自転車やバイクも含む)。
・保険料:火災保険や自動車保険を除く生命保険や傷害保険など。
・その他:旅行や冠婚葬祭など、生活費とは別に考えたい費用。
・生活費:今までの5つの項目に該当しない日常生活に必要な費用。食費、日用雑貨、通信費など。
細かに分類したほうが分かりやすい場合には、エクセルのデータのグループ化を活用するとよいでしょう。6つに分類した項目の下により細かな分類項目を記載しデータを入力します。より細かな分類項目を入力した行を選択し「データ」タブから「グループ化」を選択します。
細かくデータを入力した場合は、SUM関数を活用し、大まかな分類となる6項目の入力欄に自動的に表示されるようにしておくと便利です。収入と同様、年次支出の合計もSUM関数を使いまとめます。
収支は年次収入-年次支出で計算できます。
また貯蓄は前年の貯蓄+収支で計算できます。
こちらも関数を使えば自動的に計算できます。
毎年収支がプラスとなればよいですが、大きな出費がある年は収支がマイナスになることがあります。このとき十分に貯蓄があれば問題がありませんが、貯蓄がマイナスになってしまう場合は支出の見直しが必要となるでしょう。
キャッシュフロー表を作ることで、希望するライフプランを達成するために将来必要となる費用が分かります。またそこに向けて、毎年どの程度の貯蓄を行う必要があるかも把握できます。希望するライフプランを達成させるために、どのような点を注意して家計を考えればよいのか分かりやすくなるでしょう。
また、キャッシュフロー表を作る際は、申請すれば得られる手当や年金なども把握できるようにしておきましょう。本来得られたはずなのに、見過ごしてしまうともったいないですよね。
このような手当を調べることは、普段はあまり意識することが少ない政治や経済についても目を向けるきっかけになるかもしれません。
現状だけでなく、将来的な見通しを立てるためにも、キャッシュフロー表を賢く活用してください。
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